(2015.07.10) |
国際交流員
ローラ・マックリー
日本の夏の風習と言えば、花火や浴衣、BBQやスイカ割り等、楽しいことがたくさん思い浮かびます。他にも、七夕や、各地域の夏祭りもありますね。ふるさとのイギリスにももちろん、夏になるとBBQを楽しんだり、ビーチに行って水遊びをしたりする人が多いですが、お祭りに関しては、実はちょっと変わった面白い夏の行事がいくつかあります。あまり知られていないので、このシリーズで皆さんにそれらを簡単に紹介したいと思います。
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まずは6月のイベントですが、イングランド南西部にあるドーセット州のマーシュウッド村の小さなパブではなんと、「世界イラクサ食い選手権大会」というのが毎年開催されています。その名の通り、できるだけイラクサ(触ると、すごく痛い雑草です)をたくさん食べる大会ですが、ルールは意外と厳しく、口内の痛みを抑えるようなものを食べたり飲んだりしてはいけない上、大会で用意されたイラクサ以外に自分が持ってきたイラクサを食べても、カウントされません。
大会の由来については、1986年に二人の農家が誰の畑のイラクサが一番長くなっていたかで喧嘩をしたところ、農家の一人が「じゃあ、俺の畑のイラクサよりも長くなっているやつがあれば、この場で食べるから持って来い!」と言ったことから、喧嘩の現場となったパブ「ボトル・イン」でイラクサの大食い大会が生まれました。ちなみに、痛みの原因となる成分はイラクサの葉っぱの表面だけにあるため、イラクサを食べるコツは、葉っぱの裏面を手にとり、半分に折って食べることらしいです。(なお、やったことがないので本当かどうかは何とも言えません!)
写真:大会の対象となるイラクサの仲間(学名:Urtica dioica)
Uwe H. Friese, Bremerhaven 2003, reproduced under CC BY-SA 3.0
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