(2016.06.01) |
国際交流員 岩本千恵美シルビア
国際交流員のブログ読者の皆様、初めまして。ブラジル、ゴイアス州出身の岩本千恵美シルビアと申します。これからは前任の森下さんのバトンタッチを受けてできるだけ定期的にブログ更新をしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします!
まず、今日は身近なことからお話をしたいと思います。ブラジル出身なのに、顔も名前も日本人のようで「あれ?」と思われてもおかしくありません。実際のところ、私には日本人の血しか流れていません。ただ、ブラジルで生まれ育ったということでブラジル人なのです。ブラジルは世界最大の日系人居住地です。1908年から始まった移民により現在は160万人ほどの日系人がブラジルに住んでいるようです。
今日は日系人独特の名前の付け方に注目してみようと思います。日本人は名字→名前のように構成されていますね。移民された方々は同じく、日本名を保とうということで、名字・名前(ブラジルでの登録では名前→名字となりますが)の通りに子供たちに日本名を付けていました。ところが、当時のブラジル人にとって、日本名はなかなか覚えられないものであったため、日系人の人たちにブラジルでよく使われる名前(マリア、テレザ、ジョゼ、など)をあだ名のように付けて呼ぶようになったそうです。わたしの祖父母こそ身近な例です。祖母の名前は「ノブコ」でしたが、ブラジル人によって付けられたあだ名は「Tereza(テレザ)」でした。私が子どものころにみんなが「ドナ テレザ(テレザさん)、ドナ テレザ」と祖母のことを呼んでいたので、私はすっかり祖母の名前だと思い込んでいたのですが、大人になってから身分証明書にはない、実名ではないということを知りました。また、祖父は「マサオ」といいますが、みんなに知られている名前は「Altino(アウチノ)」です。誕生日の招待状にはいつもどう書けばよいのかと迷ってしまいます。
こういった問題をなくそうと、新しい世代の日系人には基本、ブラジル名→日本名→父親の名字を付けるようになりました。私の場合は、シルビア→千恵美→岩本なのです。そして、上手く活用しようと思い、日本にあまり関わりのない場(大学など)では「シルビア」と名乗り、日本と関わりのあるところ(日伯協会、家族、日本語学校など)では「千恵美」と言っています。日本では名字で呼ばれることが一般ですから、どう呼んでもらえばいいのか迷いますね。
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