(2023.01.11) |
世界中の人は「イギリス」と聞くと、日本と同じように、お茶を思い浮かべます。でも、違うことは、日本ではお茶が植えられていますが、イギリスは気候のせいで、あまりお茶を植えていません。つまり、イギリスの一番強いイメージの紅茶が本当はイギリスからではありません!それでは、どうやって紅茶はイギリスの習慣になったのでしょう?今から、イギリス紅茶についての歴史を説明します。(写真①ティーセット)
古代から東アジアでお茶は飲まれています。歴史家によると、古代中国から紅茶を飲み始めました。1600年代に、オランダ人の商人のおかげで、紅茶は中国からヨーロッパに伝わりました。そして、初めて、1650年代に英国に持ち込まれました。元々あまり人気ではありませんでした。ロンドンのコーヒーハウスだけで飲むことができました。まだ珍しかったです。
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1662年に、チャールズ2世がポルトガル人キャサリン・オブ・ブラガンザと結婚し、キャサリン女王は紅茶を流行させたのです。結婚式のため、キャサリン女王は英国に到着した際、紅茶を頼みましたが、まだあまり人気ではなかったので、お酒をだされました!キャサリン女王が紅茶を頼んだ理由は、ポルトガルの上流階級の中で紅茶はもうすでに人気だったからです。結婚後、ポルトガルの宮廷は贅沢な贈り物を送りました。紅茶を詰めた大箱を含んでいました。それで、キャサリン女王はイギリスの宮廷をはじめ上流階級の間にも紅茶を流行させました。(写真②キャサリン・オブ・ブラガンザ)
需要が高まったおかげで、イギリス東インド会社は1664年からイギリスに紅茶の大規模な輸入を始めました。イギリス東インド会社は植民地主義時代の大きい商社でした。税金が本当に高かったので、紅茶は上流階級だけの飲み物でした。一般人には、高すぎました。
しかし、18世紀前半、一般人にも紅茶が人気になったので、違法な密輸が増え、年間密輸入量は正規輸入量を大きく上回っていました。18世紀の半ばには、イギリスの一番人気の飲み物になりました。1717年に、トーマス・トワイニングはロンドンにイギリスの最初のティーショップをオープンしました。トワイニングは現代も紅茶を売っています。(写真③ティーとクッキー)
1783年に首相が紅茶の税金を119%から12.5%まで引き下げました。紅茶の密輸がなくなり、一般人も法律に従いながら、紅茶を買えるようになりました。税率を下げたことで、紅茶の消費量は急増し、税収も減税前より増えました。需要があまりにも高かったので、中国からの輸入では足りませんでした。でも、イギリス人は中国に紅茶を依存していることを心配しました。1823年にイギリス東インド会社が、インドで紅茶を見つけました。そして、1840年代にインドで紅茶の栽培を始めました。
1908年にアメリカで便利なティーバッグを生み出し、1953年に老舗の紅茶会社、テトリーがイギリスに紹介しました。1960年代にイギリス紅茶市場で、ティーバッグの販売は3%だけでしたが、2007年に96%になりました。
次に習慣について話しましょう。イギリスで、「ティー」と言うと、イングリッシュ・ブレックファスト・ティーの意味です。強い味がある紅茶です。一番人気なイングリッシュ・ブレックファスト・ティーの始まりは不明ですが、様々な紅茶のブレンドです。イギリス人がイングリッシュ・ブレックファスト・ティーに牛乳を入れる理由は、このブレンドの強い味です。砂糖も入れます。毎日の習慣では、ティーポットを使っていません。イギリス人はやかんとマグカップを使っています。でもティーポットは伝統的な方法です。イングリッシュ・ブレックファスト・ティーだけではなく、他の紅茶も本当に人気です。例えば、アールグレイも人気です。最近、お茶の人気も増えていますが、紅茶はまだ一番人気です。イギリスで、コーヒーを飲むことも普通です。コーヒー派と紅茶派があります。喫茶店で、アイスコーヒーは普通ですが、アイスティーはあまり飲んでいません。イギリスと日本の違いですね。
伝統的な文化として、アフタヌーンティーがあります。アフタヌーンティーは紅茶だけではなく、サンドイッチ、ケーキ、スコーンがある食事です。アフタヌーンティーも元々上流階級の習慣でしたが、この食事は今、一般人にとって特別のことになりました。毎日の食事ではありませんが、昔、上流階級では、昼ご飯と、晩ご飯の間に、アフタヌーンティーを食べていました。有名な文学に、その習慣が見られます。例えば、私の一番好きな著者、アガサ・クリスティの作品に、アフタヌーンティーが書かれています。母の日にイギリスでは、アフタヌーンティーを予約する人がとても多いです。私も特別な日にカフェに行って紅茶やお菓子を楽しみます。カフェで注文すると、三段重ねになった食器に、サンドイッチやケーキ、スコーンがのっています。アフタヌーンティーというと紅茶というイメージが強いですが、シャンパンを選ぶ方も多いです。今、たくさんの観光客はイギリスに行く時、カフェで食べています。(写真④アフタヌーンティー)
アフタヌーンティーのみならず、クリームティーもあります。クリームティーはイングランドの南西部のイメージがあります。クリームティーには、紅茶とスコーンが含まれています。スコーンを食べる時、ジャムとクロテッドクリームを入れます。でも、ジャムとクリームなしでもスコーンが食べられます。(写真⑤クリームティー)
ブレックファスト(朝ごはん)とアフタヌーン(午後)だけではなく、イングリッシュ・ブレックファスト・ティーと他の紅茶も一日を通しての飲み物になりました。現在、イギリスは世界で3番目に紅茶を消費している国です。イギリスと日本、両国の茶の文化と歴史は豊かです。イギリスのティーパーティーは日本の茶道と同じ感じですが、紅茶とお茶という違いだけではなく、他の大きな違いは、日本の茶道では1個のお菓子しか食べていない!イギリスのティーパーティーに、皆が3個、4個のクッキーかケーキを食べることが普通です!ティーポットでたくさんの紅茶を準備されるので、1杯以上飲むことも一般です!
イメージの出典:
① https://daily.jstor.org/the-extremely-un-british-origins-of-tea/
② https://www.historiamag.com/catherine-of-braganza-neglected-queen/
③ https://www.alphafoodie.com/how-to-make-british-tea/
④ https://www.ragdalehall.co.uk/shop/special-treats/afternoon-tea/
⑤ https://culinaryginger.com/clotted-cream-for-afternoon-tea/
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